クリスマスソング

クリスマスが近くなりました。
小生は自分の誕生日がクリスマスと1週間しか離れていないので、クリスマスに対する特別な思いというのはなく、ましてキリスト教徒でもないです。

しかし、音楽を聴くのは昔から非常に好きで、特にリズム&ブルース、ソウル、ジャズ音楽への趣向が強い傾向があります。ちなみにクラシック音楽のことはさっぱりわからず、楽譜も読めず、楽器も弾けないです。

仕事が終わってから、月に1~2回ほど、歌が聴けるバーに行きます。
この時期なので、クリスマスソングを歌っていました。
小生が好んで聴くクリスマスソングを2曲、リクエストしました。

1曲目は「Grown-Up Chirstmas List」
作曲はDavid Fosterでいかにもという感じのFoster節です。
1990年にDavid FosterのChristmas Albumに最初に収録され、Natalie Coleが歌いました。その後、1992年にAmy GrantのChristmas Albumで、また
2003年にAmerican IdolでKelly Clarksonが歌っています。
David Fosterの隠れた名曲です。歌詞はLinda Thompson-Jennerで他にもFosterと組んでヒット曲がいくつかあるようです。
歌詞の内容は「大人になった私からの世界中に届けてほしい願い事リスト」
「人々がもっと寄り添えるよう、戦争が始まらないよう、時間がすべてを癒すよう、皆が友達に巡り合えるよう、正義が勝てるよう、愛が永遠に続くよう」というものです。

2曲目は「This Chirstmas」
Donny Hathwayの2nd Album,DonnyとNadine McKinnorとの共作クレジットになっています。
歌詞の内容は「恋人(妻)と二人で一緒に過ごす楽しいクリスマスの風景」といった内容です。

この日のプレイヤー(歌手とピアニスト)で入念に打ち合わせして、歌と演奏を聴きました。初めてにしては上出来だと小生は感じましたが、意外と難解な曲のようで苦労されていました。

クリスマスソングなので、小生は「また来年のクリスマスまでに仕上げてください」とエールを送ったのですが、

ピアニストの方は「もう一度、来月リベンジさせてください」ということでした。来年、1月としては異例のクリスマスソングを演奏してもらうことになりそうです。


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# by shinyokohama-fc | 2018-12-18 17:04 | 健康

ドクター長尾の死の授業 2

このブログでも何度も取り上げる長尾和宏先生が、新宿ロフトプラスワンで「ドクター長尾のオトナのための死の授業 2」というイベントを開催されているので、1回目も2回目も参加してきました。住職をゲストに迎える次回(3回目)も参加しようと思っています。

このイベントの何が凄いかというと、毎回来られるゲストの話術と頭の回転の速さが尋常ではないこと。それを引き出す長尾先生も凄いです。
ゲストの方はテレビでよく拝見する方なのですが、おそらくテレビでは1/100くらいにセーブして話しているのがよくわかりました。

テレビではその凄さは少なくとも小生には伝わりませんでした。
テレビがなぜつまらないのかも逆によくわかった気がします。

今回のイベントはわずか1時間半程度でしたが、まるで48時間くらい講演を聴いたのに等しいくらいの価値がありました。
タブーなし忖度なしで真の意味で頭のいい人の話を聴ける最高の時間でした。
こういうイベントを企画して、このような凄いゲストを引っ張ってくる、長尾先生とはいったい何者なのかと。底知れぬスケールの大きさを感じます。

今回のイベントに参加した後の小生の感想は長尾先生がブログに書かれているのとほぼ同じです。

特に実感するのが「医療が資本主義に振り回されている」という事です。
生物学的に多様で個体差があるのは当たり前の真理のはずですが、資本主義のご都合によって、医療においてもその真理が無視されてしまっています。
つまり生物学の原理を無視した医療が行われた結果として、その代償を我々は払わされているのだと思います。

「資本主義」というのは果てしない利益と欲望の追求、様々なエゴイズム。
医療側にも患者側にも様々な形のエゴイズムが目に余る昨今の傾向に辟易しているのは私だけではないでしょう。いつからこうなってしまったのか?
10月21日の横浜の講演で小生もそれについて語ったと記憶しています。

小生は資本主義やエゴイズムが悪いと言っているのではなく、限度を知らない人が多いのではないかと、つまり「ほどほど」というのを知らない。

1月27日(日曜日)、長尾先生が理事を務める、「一般社団法人 抗認知症薬の適量処方を実現する会」の特別セミナー講演会の演者を頼まれています。

スライド原稿はすでに8割方完成させていたのですが、このイベントに参加して、生物学者の池田先生の話を聴いて、小生の頭の中では大きなパラダイムシフトが起こったので、講演内容を大幅に修正しようと思います。
興味のある方は聴きに来てください。

小生は幼少時から、生物にすごく興味がありました。もっと生物学を勉強したら良かったなと後悔しています。
当たり前の話ですが、医学の前に生物学を知らないと全然ダメだというのを今回思い知らされました。


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# by shinyokohama-fc | 2018-12-15 11:40 | 健康

クロルプロマジン(ウインタミン、コントミン)処方をやめた理由

2年前から新規でクロルプロマジンを処方するのはやめました。
12月2日に品川で行われた、脳神経変性疾患研究会においての小生の講演
クロルプロマジン(ウインタミン🄬・以下CP)を2~4年の間、85~88歳女性、高齢の重症レベルの前頭側頭型変性症に処方し続けて、多大な有害事象を招いたという事例を2例発表しました。

1例目は行動異常型タイプで、多幸的で脱抑制と行動異常が顕著なタイプでしたが、今から2年と半年前にCP30mg/日から開始してから、徐々に減量して現在は6mg/日(朝2mg/夕4mg)で維持しています。鎮静目的でCP 以外にも、バルプロ酸やカルバマゼピンなどの少量投与も試しましたが、いずれもごく少量でも嗜眠、ふらつきが強く継続が困難でしたので、やむをえず、CPを漸減 (加齢と病状進行のため)して長期に継続していました。
1年前から、動作が悪化し立位が保持できなくなりました。診察のたびに頸部~体幹、四肢の筋強剛が強くなってしまいました。今はガチガチに硬くなっています。

2例目は語義失語タイプで、多幸的だが脱抑制と気分変調が大きく、今から4年前からCP8~12mg/日(朝昼夕各4mg)で処方を継続していましたが、
1~2年前から徐々に動作が遅くなり、嚥下障害が悪化しており、半年前の今年4月についに誤嚥性肺炎を起こしてしまいました。激しい咳嗽の後、嘔吐、意識朦朧となり、診察したときは37℃の微熱、努力様呼吸、胸部からは湿性音聴取、酸素飽和度低下しており、すぐ救急病院へ診療を依頼しました。高齢者の重度レベルの前頭側頭型変性症であったため、入院はせず、外来治療になりましたが、奇跡的に回復されました。
これを期にCPを中止してもらいました。CP中止後は、以前あった嚥下障害は大幅に軽減したようで、動作も非常によくなりました。

CP(クロルプロマジン)はもっとも古い抗精神病薬で、精神科では古くから使用されていた薬です。鎮静作用がある一方で、抗コリン作用 (アセチルコリンを抑える作用)も強く、高齢者には推奨できないという意見も多い薬です。

短期間なら問題なくても、長期間服用して問題になることが多いようです。
一般的によく言われるのは、心臓の伝導障害、致死的不整脈ですが、高齢者の女性は慢性心不全が多いので確かに危険性が高いといえます。

神経内科的にそれよりも問題なのは、やはり薬剤性EPSであり、服用開始後かなり経ってから、四肢・体幹のジスキネジア、ジストニアは多いですし
今回発表したような、パーキンソニズムによる筋強剛、嚥下障害も比較的多い気がします。

「CPでも少量だったら安全??」という事でよく頻用される先生方もおられるようですが、抗精神病薬の場合は中途半端な用量だと効果がはっきりしないか、「奇異反応 (逆に興奮が悪化してしまう)」が起こりやすいようで、私が20例ほど使用した中で有効でかつ忍容性があったのが上記のわずか2例だけでした。
つまりCPで望むようなちょうどいい効果を出すというのは難しく、長期に服用を続けると「薬剤性身体拘束」のようになってしまうのです。

そのために、2年前から新規のCPの使用はやめて、新しい方法を模索しています。



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# by shinyokohama-fc | 2018-12-07 12:32 | 治療

第1回脳神経変性疾患研究会

昨日、第1回脳神経変性疾患研究会が品川駅東側の会議室で行われました。時間は13時15分から16時15分までのわずか3時間でした。
第1部が、小生の講演、第2部が世話人の3名の先生方の症例報告で、その後、ディスカッションを45分という構成でした。
私も自身の講演と後半のディスカッションでは進行役を務めました。

まったく初めての研究会で、同じテーマ「陽性行動心理症状に対する薬物療法」というテーマでしたので、非常に多くの先生方に発言してもらい、多様な意見を引き出せたのではないかと思います。世話人の先生方以外にも知っている先生に指定発言をいくつかお願いしました。
参加者の1人の先生からは「大変濃密で充実した時間だった」という、感想をいただいたので、企画した小生も大変満足しています。

まだ第1回目で、今回は医者中心のディスカッション、討議が主体の研究会でしたので、参加者が50名以下と少なく、また新規参加の先生方からの発言(意見)や質問が少なかったように思います。
来年以後は参加者を増やして、もう少しディスカッションの時間を十分とれるようにしたいと思います。

できるだけ多くの参加者に自由に発言してもらい、多様な意見を吸収するのが、この研究会の趣旨ですので、みなさま次回もよろしくお願いします。


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# by shinyokohama-fc | 2018-12-03 17:13 | 治療

ドネぺジルを安易に服用しない

ここ1年くらい、新患 (初診)患者さんに見られなかった、ドネぺジルの不適切処方・服用被害症例を時々見かけるようになりました。

症例1) 68歳男性
2~3年前まで会社に勤務していたが、30年前から糖尿病があり、目がかなり悪くほとんど見えないので、伝い歩き。
動作は遅くなくて普通。幻覚は訴えない。事実上独居で、大酒家で飲み歩く
状態で、有名病院の認知症科?からドネぺジル5mgが処方されている。
そこでは「レビー小体型認知症 (DLB)」と診断されているらしい。
詳しい診療情報は届いておらず、なぜDLBと診断したのかは根拠が不明。

まずドネぺジルに限らず、抗認知症薬は、本人管理が禁止されています。
認知症の患者さん自身に服薬管理は困難で、誤服薬の危険があるからです。
独居で認知症の方にどうしても抗認知症薬を服用させたければ、誰かに責任もって管理させて毎日訪問させて服薬させるしかないわけですが、現実的にそれは難しいので、どこかホームか施設に入ってもらうしかないわけですが、そうまでして服用する価値のある薬なのか?という事を考える必要があります。
それに加えて、この症例の場合は、大酒家で毎日飲み歩いているので、そんな患者さんに神経系に興奮作用する薬を処方すること自体が論外な訳です。
有名病院の認知症科ではそういう患者背景を検証することすら一切せずに、ただ病気の診断がDLB?だからドネぺジルを処方しとけばいいという事なのでしょうか?

症例2) 79歳男性
3年前から左手のふるえ、話しにくいという症状があり、2年前に総合病院の「神経内科」を受診。症状による操作的診断から「パーキンソン病」と診断されて、レボドパ配合剤100mg×3で治療、その後、プラミペキソール1.5mgが追加されて日中の眠気で中止。今年から「物忘れ」が目立ってきたため、ドネぺジルが追加されて、8mgまで増量されたそうです。さらに近所の開業医からゾルピデムとかエチゾラムが処方されていたようです。
ドネぺジル開始してから、夜間のせん妄?による徘徊、異常行動、反響言語が現れたそうです。
ご家族が、現在の診断、薬物処方を不審に感じ、当院へ転院されました。

診察では、時計描画テストでクロージング現象あり、図形模写もかなり小さく、ベッド上の動作も緩慢で拙劣でした。一見「パーキンソン病+認知症」かと思いました。ただし、現在の薬物が効いているようには思えなかったので、診断見直しのため、レボドパ配合剤とドネぺジルは少しずつ減らしてから、中止としました。中止による病状の悪化は確認されませんでした。

2回目の診察では大声で突発的に話す、明らかな反響言語があり、同じフレーズを繰り返し言いました。ふるえは動作時に出現して静止時にはなく、MMSEでは15点/30点でした。何よりも臥位から立位での起立性の血圧低下が全くみられず、PDDやDLBらしくないと感じられました。

DLBに最も親和性のある、リバスチグミンを少量より開始しましたが、ごく少量1.125mg~2.5mgでも動作が急激に悪化するという奇異反応が確認されたためすぐに中止しました。

これはおかしいと感じたため、MIBG心筋シンチグラフィーの検査を近隣の医療機関に依頼しました。
結果は「集積低下なし」心臓交感神経の脱神経はなかったという事です。
つまり「進行性核上性麻痺症候群のパーキンソン類似タイプ(PSP-P)」と診断しました。除外診断のための検証が必要な難しい症例でした。

進行性核上性麻痺症候群(PSPS)については、次回のブログでくわしく書きたいと思いますが、この症例のように「パーキンソン病+認知症 (PDD)と誤診されているケースが多いです。以前から何度も言っているように、ドネぺジル、リバスチグミンのようなアセチルコリンの分解を阻止して増やす薬は禁忌です。最近はガランタミンも合わない症例が多い事を知りました。

PSPSに使っていい神経系作用薬は、アマンタジンだけだというのが、小生の最終的な結論です。

ここで言いたかったことは、専門医が十分な鑑別診断も行わず、認知症とみれば、安易にドネぺジルを処方したがるのが問題なわけです。
動作歩行に問題のある人はドネぺジルを服用すべきではありません。
薬剤性パーキンソニズムの原因薬剤だという事を忘れずに。
特に進行性核上性麻痺症候群 (PSPS)の場合は症例によって深刻で急激な悪化が見られますので、要注意です。


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# by shinyokohama-fc | 2018-11-22 18:43 | 治療
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