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病気になるのはもうやめよう

第2回認知症治療研究会関西支部会が神戸市中央区中山手通にある、ラッセホールで昨日(8月26日)に開催されました。

小生はランチョンセミナーの演者として招待講演のために参加しました。
250名という多数の参加者で、これほど大人数の前で話すのは久しぶりだったので、待っている間は大変緊張していました。

小生の講演の前に、アクアメディカルクリニックの石黒先生が90分ほどの講演を拝聴しました。石黒先生の話を聴くのは実はまったくの初めてでした。これまでは患者の紹介などのやりとりをしただけでした。

講演テーマは主題「食事・栄養療法で認知症は予防・改善できるのか?」、副題「認知症になりやすい食事、なりにくい食事」でした。

講演を90分聴いて、とにかく色々な意味で衝撃的でした。

講演のスタイルは、さながら米国人のプレゼンテーターのようでした。いつもこういうふうにやりたいと憧れますが、とても真似できません。

講演も方々からセレクトした動画(参考資料としての)を流す時間が半分くらいでした。日本のテレビを含めたマスメディアでは絶対に報じられない真実ばかりでした。せめて「NHKスペシャル」ではやってほしいくらいの内容でした。

内容については、ここでは核心部分を詳細に書くことはできませんが。

世界の人口爆発に伴う食糧危機を賄うために、食物の大量生産が必要になり
飼料・農作物にも抗生物質、化学薬品(農薬、殺虫剤、除草剤)などが大量に使用されているという事実。

栄養価の低くむしろ有毒性の高い食事(たとえば小麦が多い食事)ばかりが好んで大衆に多く食べられているという事実。

そういう食事による腸内環境の悪化に伴って、メタボリック、リッキーガット(腸の粘膜の慢性炎症)など炎症性疾患が増加している事実。

神経変性疾患の権威である米国のデール・ブレデセン氏が考案した「リコード法」、その背景について解説した著書「アルツハイマー病 真実と終焉」で書かれていた、アルツハイマーをもたらす3つの原因である1)炎症 2)栄養不足 3) 毒物 という内容が短時間で理解できる、プレゼンテーションでした。

どういう食事療法をすればいいのか?野菜ジュースやサプリメントを含めた提案もありました。

この講演を聴いて、いろいろ考えさせられました。今行われている、神経変性疾患に対する薬物療法はいったいどれほどの意味があるのだろうか?と。

神経変性疾患、生活習慣病(たとえば糖尿病)を引き起こすのを予防するための医療こそが、現代社会には求められているのだと。
石黒先生の名刺には「病気になるのはもうやめよう」と書かれていました。

今求められているのは、神経変性疾患(アルツハイマー、パーキンソンなど)に関しては、効果がどこまであるのか保証されておらず、病気の進行を止めることすらできない、いやそれどころかむしろ病気の進行を助長、病状を悪化してしまう可能性の高い薬物療法ではなくて、

病気の進行を止める可能性のある食事療法、運動療法を確立する事に他ならないと確信させられました。

小生は石黒先生に続いて、11時30分から講演しました。
ほぼ「パーキンソン病」に特化した内容で、一部レビー小体型認知症との違いについても触れました。
前半は、市民向けで「パーキンソン病の諸症状」について、30分間。後半は医療職向けで「パーキンソン病の薬物療法の作用と副作用のパラドックスと限界」について50分間。内容はここ数か月、ブログで書いているのと同じような内容ですので、わざわざここで書く必要もなかろうと思います。

以上の内容において、一つ押さえておかなければならない事実として、多様性が非常に大きい人体において、それぞれの代謝酵素や遺伝子の個体差は非常に大きいです。

同じ食物・食習慣をしても、神経変性疾患、生活習慣病になりやすい人となりにくい人がいます。
同じ薬物・用量を服用しても、効果が出る人と出ない人がいます。また副作用・有害事象が出る人と出ない人がいます。


そんな中で我々ができる事はいったい何でしょうか?
病気になりやすい人、副作用・有害事象がでやすい人の存在を強く意識することではないでしょうか?

厳しくセレクトされた症例群で実施された、ランダム化比較試験(RCT)のみをタテに海外の大規模臨床試験でエビデンスがあるからと言って、日本人にも安全性・有効性は保証されているのでしょうか?

個々の症例を十分に検証した上で、特に薬物に関しては慎重に処方するという態度が求められるのではないでしょうか?

そもそも同じ治療薬を4種類以上併用するのはエビデンスにも反していますので、安全性の面から言って論外なのですが。



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by shinyokohama-fc | 2018-08-27 12:02 | 医療

ベンゾジアゼピン&オピオイドクライシス

今回は「日本医事新報 No.4920(2018.8.11)24~25ページ」の「不眠大国ニッポンにおける"ベンゾクライシス"」という記事

を元に小生の個人的意見を書きたいと思います。長尾和宏先生の「町医者で行こう!!」という連載シリーズで、今回が第88回目だということです。

米国ではオピオイド濫用による死亡者は2016年で42000人を超えており、昨年10月大統領が「公衆衛生の非常事態宣言」をしました。

日本ではどうでしょうか? 近年、トラマドールというオピオイドが整形外科領域でかなり頻用されているようです。依存性・精神作用が他のオピオイドよりも弱いとされていますが、80~90歳の代謝が低下し、認知機能が低下した超高齢者に対しても委細構わず濫用されているようです。

その結果として深刻な痙攣発作、せん妄など精神症状、意識障害などを引き起こしている事例を数多く診てきました。特に認知症、脳卒中後遺症など脳機能が低下している事例にはこの薬は禁忌にすべきでしょう。

脳機能低下のない30~50歳くらいの神経痛などに1~2か月の期間限定で使えば大変有用な薬だと思いますが、
90歳の認知症患者にも平気で処方されている現実をみますと「オピオイドクライシス」が高齢者・認知症者で今後頻発しそうな予感がします。

一方で、ベンゾジアゼピンは近年、依存症、認知症リスクがクローズアップされています。しかし、ベンゾジアゼピンを長期に服用している方々は、依存症の本態である脳内報酬系を断ち切ることは決して容易ではありません。
以前のブログでふれた、エチゾラムという薬は特に依存性が強く、内科医や神経内科医にも頻用されているので問題とされています。

ゾルピデムという薬は非ベンゾジアゼピン系として長年米国で濫用されてきましたが、今年の診療報酬改定では、同じベンゾジアゼピン受容体作動薬としてペナルティーの対象になっています。特に高齢者に対しては、以前のブログでも指摘したように、行動異常、せん妄、幻覚などの精神症状を頻発させる傾向があるので、認知症、脳卒中後遺症など脳機能が低下している事例にはやはり好ましくない薬と言えるでしょう。

睡眠導入薬、特にベンゾジアゼピン受容体作動薬を長年投与された結果、高齢になって認知機能が低下します。そこへ2種類の抗認知症薬が増量されてそれによって惹起された行動心理症状に対して抗精神病薬が複数上乗せされるケースも散見されるようです。まさに「薬剤カスケード」の極致であり、薬剤性の認知症に対してさらに薬剤で上塗りするという悪循環です。

ちなみにコリンエステラーゼ阻害薬は高率に睡眠障害を誘発します。コリンエステラーゼ阻害薬による薬剤性の不眠症に対して睡眠導入薬が処方されるというパターンも非常に多いようです。これも「薬剤カスケード」ですね。

多重受診、フリーアクセスを容認している現状では、多剤投与になることが多く、「多剤投与」の弊害を患者側に広く啓発しないかぎり前に進みまないでしょう。減薬を提案すると怒り出す患者さんは少なくないようです。

小生の場合は、睡眠導入薬のみならず、特に神経に作用する劇薬に関しては、必ずデメリット、副作用を強調し、それでも薬が飲みたいのか?と問うようにしています。それゆえ深刻な依存症になっている患者さんにはある意味過酷な指導かもしれません。薬依存症が最も深刻なのは他ならぬ「パーキンソン病」の患者さん達です。

長尾先生は「高齢者の尊厳を守るためにも、今後は国民啓発を優先すべきだと感じる」と書いておられます。まさにその通りだと小生も感じます。
忙しく限られた外来診察時間では上記の問題を説明して理解を得る時間もない、それゆえ医者は「薬剤カスケード」に走るのだと思います。
医者にペナルティーを与えるだけでは、患者の不信感を増幅させるだけではないでしょうか?


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by shinyokohama-fc | 2018-08-20 12:18 | 治療

認知症の薬は副作用、効果なしでアウト(フランス)

週刊誌でも大きく取り上げられている記事ですが、

フランスの厚生省は、8月1日からアルツハイマー型認知症の治療薬を医療保険の対象から外したそうです。ドネぺジル、リバスチグミン、ガランタミン、メマンチンの4つです。

決断した理由は「効果がほとんどない」と判断したのと、循環器系や消化器系の副作用・有害事象のリスクが勝ると判断したという事です。
健康保険の適応から外すということは、患者にとって意味のある効果が示せない薬には国のお金は出せないという事でしょうか。

小生は4年前から、このブログで認知症の治療薬、特にコリンエステラーゼ阻害薬による有害事象の問題を多く取り上げました。
我が国の認知症を専門とする学会は、コリンエステラーゼ阻害薬を積極的に使えと強力に推進してきました。

学会が強力に推奨することで、安全性・有効性が証明されていない、副作用リスクの非常に高い、85歳以上の老年認知症なのか?加齢性変化なのか判別困難な症例にも多くのコリンエステラーゼ阻害薬が処方されました。

その結果として、循環器系、消化器系、精神神経系の副作用・有害事象のケースが非常に増えてしまっているのが現状です。

2年前に、一般社団法人 「抗認知症薬の適量処方を実現する会」が発足して
昨年に少量投与を認める裁定がありました。

しかし、小生の経験では、高齢者には虚弱者、薬剤過敏者が非常に多くて、
リバスチグミンの初期量(4.5mg)ですら、有害事象が出現してしまうケースが多くみられます。

高齢者、特に75歳以上の後期高齢者においては、小生の使用経験におけるコリンエステラーゼ阻害薬の忍容性の低さの現状を見るかぎり、薬を服用するメリットよりもデメリットのほうが大きいのではないか?という印象をもちます。

学会は、パーキンソン病に伴う認知症 (PDD)に対しても、保険適応のないコリンエステラーゼ阻害薬を使うように、ガイドラインで推奨しています。
「PD、PDD、DLBは同じスペクトラムの病気」というのがその根拠であり、DLB に保険適応があるから使えと推奨しているようですが、これをフランス人の専門医が見たらどう思うのでしょうか?

ここ最近、認知症を伴うパーキンソン病 (PDD)の症例全例に対して、臥位から立位への血圧変動、起立性低血圧を評価するようにしていますが、9割以上の症例で収縮期血圧20~40mmHgの起立性低血圧を確認しました。

心臓の交感神経が機能低下していて、自律神経不全に陥っているケースに対して、強力に自律神経に影響を与える薬(コリンエステラーゼ阻害薬)を使う事が果たして正しいといえるのでしょうか?

たしかに、DLB(レビー小体型認知症)の初期から中期にみられる「覚醒レベルの変化に伴う認知機能の変動」に対しては、コリンエステラーゼ阻害薬は少量でも有効である事は明らかで、小生もすでに15年前にドネぺジルでそれは確認済みです。
しかし、それも病気の進行とともに効果が減弱して、薬剤性パーキンソニズムによる動作歩行の悪化が目立ってきます。これは決して「病気が悪化したからだ」ではなくて、薬剤によるドパミン阻害有害事象です。

しかし、PDとPDDには原則的に「覚醒レベルの変化を伴う認知機能の変動」は見られません。つまりDLBとはここが根本的に違います。
もし見られるとすれば、それはドパミンアゴニストなどドパミン作動薬、その他の神経系薬剤の多剤過剰処方による「薬剤せん妄」なのだと思います。

昨年あるパーキンソン病の研究会で、ドパミン阻害薬をてんこ盛り処方した症例で認知機能の変動が出現したケースで、リバスチグミンを処方して奏功したと自慢げに発表していた専門医がいました。

小生は自身の経験をもとに、DLB の中核症状と薬剤せん妄を混同してはいかんと、以前のブログでも書いています。

このように専門医が薬が正しく使うことができない現状であれば、いっそのこと、これらの薬は保険適用から外したほうが、いいのではないかと思う今日この頃です。

ちなみに小生は、この2~3年でコリンエステラーゼ阻害薬の処方数は激減しました。想定していた以上に、忍容性が低く脱落してしまうのと、認知機能低下に対しては有効性(メリット)が実感できる症例が、実際はきわめて少ないからです。

「コリンエステラーゼ阻害薬を服用しているが、どうも有効性が感じられないので中止したい」という要望には基本的に小生は賛成です。
無駄なコストを有効性がない薬に払う必要はないのですから。

「中止したら認知症が悪化するぞ」と恫喝するつもりは一切ありません。
もしそんな事言ったら、欧州、特にフランスの医者に笑われますからね。

コリンエステラーゼ阻害薬を服用しようがしまいが、アルツハイマー病(AD)やレビー小体型認知症(DLB)は進行します。

「症状の進行を抑える」という表現はきわめて誤解を招く表現ではないかと思います。多くの患者は「病気の進行を抑える」と誤解するからです。

しかし、同じAD、DLB、PDと言っても、多様性が非常に大きいというのが事実であり、軽症から重症、進行が遅いから速いまで様々です。
多様性が元来の病気の性格であって、これを薬で変える事は難しいです。
それは、同じ胃がん、肺がんでも良性~悪性まであるのと同じことではないでしょうか?

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by shinyokohama-fc | 2018-08-09 12:10 | 治療

簡易知能評価スケール診断の限界

「簡易知能評価スケール」という簡便に短時間で「認知症」の重症度を測る
検査として、認知症専門医にも診断スケールとして重宝されている診断のためのスケールです。

世界的には、Mini-Mental State Examination (MMSE)が最も頻用され、一方で日本では改訂 長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)が使われています。

小生の外来通院者には、これらのテストで高得点(25~30点)を取るが、明らかに、日常生活において客観的にみて、明らかに認知機能が低下している患者さんが沢山おられます。

昨年行われた、「自動車運転に関わる認知症の診断」の講演会で演者の先生が語っていました。
簡易知能評価スケールで認知症か否かを判定してはならないと
交通事故を起こしやすいのは、むしろ、初期のFTDとか初期のDLBであり、むしろ初期の非若年性のATDは事故率が高いとはとても思えません。
初期のFTDは、MMSEが高得点でも、交通ルールを守らないですし、初期のDLBは日中の傾眠、認知の変動などで運転リスクが高いわけです。

中には何らかの薬物など(コリンエステラーゼ阻害薬以外の事も多い)が奏功して、点数が高得点になっている事例もありますが、元々の地頭が良かったり、教育歴・職業歴による影響が大きいと推定されます。

検査実施者によるバイアスも大きいようです。ある患者さんに同じMMSEを実施しているのに、小生が実施したテストでは30点で、紹介先の別のDrが実施すると22点だった事がありました。

小生が診ている方々は、アルツハイマータイプ(皮質性認知症)よりも、非アルツハイマータイプ(皮質下性認知症・混在)の方が多く、このような非アルツハイマータイプに関しては、MMSE、HDSR による認知機能評価は初期~中期の病勢を反映しにくく、それほど役に立たない事がわかりました。

「パーキンソン病から派生する認知機能低下症」、いわゆるPDDの症例も比較的多く診ているのですが、多くはMMSEやHDSRが26点以上。
失点するのは、ほとんどシリアル7です。
また正答はするが、時間がかかるというパターンは多いようです。

構成障害・視空間認知機能低下が顕著で、時計描画・図形模写・立方体模写が全くできない症例が多数いる事がわかりました。

それゆえ、学会レベルでは、PDDに対してはMMSEよりも、THE MONTREAL COGNITIVE ASSESSMENT (MOCA)という検査が推奨されていて、日本語改訂版というのもあります。ただし検査に20分くらいかかります。
最近はそれ以外のテストもいろいろ実施して、多角的に臨床評価するように試みています。

PDDというのは、認知機能低下症をきたさない通常のPDとも、レビー小体型認知症(DLB)とも臨床像が違うというのが、多くの患者さんを診てよく理解できました。

なぜ、学会レベルで「同じスペクトラムの病気だ」と言われているものを、わざわざ、この3つに分類(正確には6つに分類)する必要があるのかというと、薬物処方に関わってくるからに他なりません。

「同じスペクトラム=同じ病気」という、病理と臨床を同一化した考え方によって、認知症の全くないPDに対して無意味なコリンエステラーゼ阻害薬が処方されたり、DLBにドパミン作動薬が大量に処方されたりして深刻な精神症状を引き起こしたり、混乱・混迷・パニックになってるのが現状ではないでしょうか?

この点については、10月21日 (日曜日)に、AP横浜で行われる講演会でくわしくお話したいと思います。


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by shinyokohama-fc | 2018-08-06 12:34 | 医療

DAT-SCANという検査の意義

今から20年前に一緒に仕事をしていた、神経内科医から興味深い内容のメールをもらいました。以下のとおりです。

お元気ですか?DAT-SCANですが、パーキンソン病治療薬を服用して、幻覚と不穏など精神症状で困っていた高齢者2名について検査実施しましたが、SBRが2~3程度、ある程度線条体のドパミン集積があるのを確認してから、治療薬を中止しましたが、精神症状がなくなって落ち着きました。動作歩行レベルの悪化はないようです。

DAT-SCANはパーキンソン病の診断よりも、治療薬を中止する目安に使うのがいいかもしれません。
ちなみに、パーキンソン治療薬による(中略)でSBR1~1.5くらいになったら、パーキンソン病治療薬依存症・(中略)になっているので、中止すると禁断症状が出るみたいです。

以上がメール文引用・一部編集

拙著121ページでも、診断補助のための検査として、DAT-SCAN(ドパミン・トランスポーター・シンチグラフィー)について簡潔に書いています。

中脳黒質のドパミンニューロンが、線条体の神経終末に投射しているので、この神経終末に存在するドパミントランスポーターに高い親和性を示す、イオフルパンの集積で評価される検査です。イオフルパンの取り込み低下している場合は、同部位のドパミン神経終末の変性によるドパミン欠乏が示唆されるという事です。

イオフルパンの取り込み程度を数値的・客観的にするための、通常、臨床現場で使用されている定量的指標(上記のSBR)は形態的変化(たとえば脳萎縮)や撮像方法による影響を受けるようですので、この数値のみで診断するのは避けるべきだという意見があります。

レボドパ、ドパミンアゴニストなどの薬物治療が実施される、今から30年以上前は、パーキンソン病において、幻覚などの精神症状はほとんど出現していなかったと言われています。

現在は高齢者に対しても遠慮なく、多種大量のドパミン作動薬が処方されているのが普通のようです。その多くは過剰処方であり、幻覚、妄想、時には行動化を起こし不穏状態になります。

上記のメール文のように、「パーキンソン病」だと診断されれば、80歳であろうが90歳であろうが、ガイドラインどおり?ドパミン作動薬を増量されてしまい、精神症状が出てしまっている症例がいったいどれだけあるのか?一度大規模臨床試験で検証する必要があるのではないでしょうか?


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by shinyokohama-fc | 2018-08-04 12:13 | 医療
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新横浜フォレストクリニック(横浜市港北区・新横浜駅)の院長が日々綴る様々な情報を発信するブログです


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