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サフィナミドの製品説明パンフレット(患者向け)

製薬会社が作成している、製品の説明パンフレットというのがあります。
我々医療関係者向けのものと、患者さん向けのものがあります。

パーキンソン病患者さんに対して、新しい薬を処方するに際して、「あまり副作用を強調しすぎると怖がって患者さんが服用してくれない」という医師側の意見を訊くことがありますが、私はそうは思いません。
処方する医師側・薬剤師側は効能だけではなく、起こりうる副作用についてもすべて説明する義務があると思います。

先日のブログで「抗精神病薬を処方する際は、副作用説明付きの同意書を取って処方している」という話を書きました。これは抗精神病薬だけではなく、コリンエステラーゼ阻害薬やドパミン作動薬でも同じことが言えるのではないかと思います。

今回、サフィナミドという新発売になった、パーキンソン病治療薬の患者さん向けの販売会社が作成したパンフレットを見て大変驚きました。

全部で6ページあるのですが、「作用と効果」に関しては最初の1ページ目だけで、2ページ目は「服用する際の注意」(自動車運転は行わないで下さい、抗うつ薬と一緒に飲むことはできません、など)3ページ目から4ページにわたって「副作用とその対策」に割いていました。

「副作用とその対策」「主な副作用」としては、
精神症状(幻覚など)
傾眠および突発性睡眠
ジスキネジア
衝動制御障害
悪性症候群
セロトニン症候群
起立性低血圧


ここまでページ数、行数を割いて、くわしく副作用について、説明した患者さん向けのパンフレットは初めて見た気がします。
このパンフレットに関してはメリット1に対してデメリット5の比率になっています。

これらの副作用は、ドパミン作動系のパーキンソン病治療薬であれば、どんな薬でも起こりうる副作用で、薬の種類・用量・患者さん側のコンプライアンスによって差異が大きいのが現実です。

ここに書かれている内容は、むしろドパミン・アゴニスト系の治療薬のパンフレットに書かれるべき内容ではないかと思います。

レボドパ配合剤とサフィナミドだけの2種類併用では発現する確率は極めて低いのではないでしょうか?

個人的には、この薬はレボドパ配合剤だけとの併用で使用するのが理想的だと考えます。つまり、レボドパ配合剤から開始して、ウェアリングオフが出てくれば、次の一手としてこの薬を使うのがいいと思います。

レボドパ+ドパミンアゴニストがすでに使われている患者さんに使う、特に相当量のドパミンアゴニストと併用するとなれば、やはりパンフレットに書いてある通りの何らかの副作用が現れる確率は高いでしょう。

とはいえ、私にとって第一例目になる患者さんは、レボドパ/ベンセラジドとロチゴチンが相当量使用されていました。サフィナミドがこれだけ有効であれば、本来はロチゴチンを減薬できればと思いますが、ドパミン・アゴニストという薬の性質上、減薬はもっとも難しいと思われます。



新横浜フォレストクリニック
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by shinyokohama-fc | 2020-02-04 18:40 | 治療
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