人気ブログランキング |

第2回脳神経変性疾患研究会

昨日、第2回脳神経変性疾患研究会が、品川駅付近の会議室で無事に行われました。
「認知症治療薬はどこまで意味があるのか?」というメインテーマにて

1つ目の講演は、ひょうごこころの医療センター・認知症疾患医療センター長の小田陽彦Drによる「薬害認知症と抗認知症薬の真実」
日本で諸外国に比べて乱用されているベンゾジアゼピン系受容体作動薬、ヒスタミン受容体遮断薬(胃潰瘍・逆流性食道炎、鼻炎・皮膚炎に対して頻用されていた薬)などによる薬害認知症の危険性について詳しく解説していただきました。中でもファモチジンによる時計描画テストの異常化のスライドは強いインパクトがあったと思います。また、認知症治療薬のエビデンスの裏側・真実についても話していただきました。

2つ目の講演は、誠弘会池袋病院副院長の平川亘Drによる「認知症治療薬の適量処方の正当性」
前半は認知症治療薬のエビデンスの裏側について、後半はエビデンスの外側での認知症治療薬の使いこなしについて話していただきました。

お二人の講演を受けて、休憩をはさんでパネルディスカッションを60分実施しました。
世話人の木村武実Drと園田康博Drにも加わっていただき、4名の先生方にご意見を伺いました。
メインテーマと講演内容に関連した内容で、私がいくつかのテーマでパネリストに語ってもらうという形式をとりました。
※認知症治療薬=アルツハイマー(AD)治療薬

1)ベンゾジアゼピン系の依存の強さ、変更の困難さ
2)ラメルテオン、スボレキサントについての評価
3)抗コリン薬の問題
4)臨床医のアルツハイマー診断精度の問題
5)認知症ならば、安易にAD治療薬が処方される問題
6)PSP、CBDに対してもAD治療薬が処方される問題
7)AD,VD、DLBに対するプレタールの有用性について
8)環境調整の重要性について(デイケアなど)
9)栄養療法の重要性について
10)介護家族のパーソナリティー問題

多忙な中で参加していただいた皆様方、ありがとうございました。この場を借りて感謝の意を述べたいと思います。

長尾和宏先生ブログ「和の町医者日記」でも取り上げていただきました。
懇親会にも、平川先生、小田先生、長尾先生らが参加していただき、様々な意見が交わされました。有意義な時間だったと思います。

1)「科学的認知症診療5Lessons」小田陽彦先生著
2)「明日から役立つ認知症のかんたん診断と治療」平川亘先生著

2つとも医学書ではありますが、この分野に関心のある方、医療系・介護系の専門職、介護に携わるご家族など、すべての方々に読んでいただけるように推薦できる内容です。できれば、1)→2)の順番で読んでもらうと良いのではないかと思います。
私と2人の先生方はおそらく診ている症例が質的にまったく違うのではないかと推定されますので、個人的には、内容に全面的に内容に賛同できるというわけにはいきませんが、自分の意見を構築するうえで、様々な角度からの意見を訊いてみるという事が、何より大事なことです。

次回(来年)第3回は、9)10)のテーマにフォーカスして、木村先生、園田先生にご講演いただく予定です。
次回(来年)もより多くのDr・看護師・薬剤師の方々に参加していただけるようにしたいと思います。


新横浜フォレストクリニック
内科・漢方内科・老年内科・神経内科

JR・新幹線・横浜市営地下鉄 
新横浜駅 篠原口より徒歩1分







by shinyokohama-fc | 2019-11-11 17:20 | 医療
line

新横浜フォレストクリニック(横浜市港北区・新横浜駅)の院長が日々綴る様々な情報を発信するブログです


by shinyokohama-fc
line