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PSP症例、レボドパ→アマンタジンでV回復!

前医で長年「パーキンソン病」だと診断されていて、レボドパ・カルビドパ配合剤200mg×3回(1日600mg)とエンタカポン100mg×3回が処方されていて、半年前の初診時は私も「パーキンソン病なのか」と前医の診断を信用していました。75歳の男性の方です。

ただ、2回頭部を打撲する大怪我をしていて、硬膜下血種や外傷性クモ膜下血種になっているというのが気になっていました。

よく診ると、四肢よりも頸部~体幹のほうが筋強剛が強く、前後の可動域制限があるようです。目を見開いたびっくり眼であり、眼の動きは上下・左右とも制限されていました。
椅子から後ろにずり落ちて転倒することが多く、椅子に座るときもドスンと倒れこむような座り方でした。
この方にはレボドパ配合剤はまったく効果がなく、100mg×3に減量しました。
画像検査を再検査すると、中脳被蓋と前頭葉が萎縮しているのが確認できました。進行性核上性麻痺(PSP)だと思いました。

日常的に転倒を繰り返していて、歩行器での歩行もできなくなり、飲み込み時のむせ、嚥下困難も目立っていて、いよいよ病状が進行してきたかという
感じでした。日常生活動作、トイレや食事なども自分でできない状況。

効果が感じられない、レボドパ配合剤は段階的に減量して中止し、代わりにアマンタジン150mg(朝100mg昼50mg)に変更しました。
標準タイプの進行性核上性麻痺(PSP)は幻覚が出現することはめったにないので、アマンタジンは使いやすい薬です。

レボドパ→アマンタジンに変更してからは、意欲が出てきて、日常生活動作はほとんどできるようになり、足がすくまなくなり、歩行器なしで歩けるようになりました。顔の表情も出るようになり、話しかけて笑顔、大きな声で笑えるようになりました。自宅内では何もつかまらずに移動できるようです。嚥下もむせることはほとんどなくなったようです。

この病気に関しては、コリンエステラーゼ阻害薬とレボドパは病状を悪化させうることが多いので、最近は使わないようにしています。
このアマンタジンという薬は、CBSにも有効な症例が多いようです。


新横浜フォレストクリニック
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by shinyokohama-fc | 2019-05-18 12:46 | 治療
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