大脳皮質基底核変性症/CBD(1)症状

新年おめでとうございます。
昨年はこのブログでもパーキンソン病の話題を多く書きましたが、ネタがつきてきたので、今年は「パーキンソン病に間違われやすい神経変性疾患」を取り上げていきたいと思います。

ここ最近、大脳皮質基底核変性症/CBDとして典型的な症例をいくつか診る機会がありましたので、CBDの症状や投薬について書いていきたいと思います。
開業して4年半で100例近いCBS(CBDの臨床診断基準をみたす症例)を診てきました。中には明らかにPSPの症状が混在している複雑な症例も診てきました。

CBDという病気は、専門であるはずの神経内科医や認知症専門医でも、正しく診断できない、理解されていないであろうというのが、この5年間でさまざまなCBDを診てきた実感です。

パーキンソン病やアルツハイマー病とはまったく違うカテゴリーの病気であるという事が専門医にすら今一つ理解されていないようです。

典型的なCBD(純粋型)というのは、60歳代の女性に多いようです。同じ世代の男性症例は1例も診たことがありません。
診断は主に症状、つまり症候学的診断です。
症例を2例示しながら、その症状について書いていきたいと思います。

症例1) 68歳女性

(これまでの経過)
8年前より字が書きにくく、乗用車運転が不注意で乱暴になった。

当初、近隣の脳神経外科を受診。簡易認知機能検査、頭部CT検査を実施。
軽度の前頭葉萎縮、頭頂葉の左右差のある萎縮 (6年後に専門医が評価)。

7年前には字を書くことが不可能
認知症専門医を受診。アルツハイマー病だと診断された。
ドネぺジル5mgが処方されたが、精神的に興奮したため、ガランタミン16mgに変更されて、継続されていた。

6年前には整理整頓ができず、カギがかけられなくなった。

5年前には左手が使えなくなり、料理を作る作業もできなくなった。
衣服の着方がわからず、正しく着れなくなる

4年前には食事のとき箸、スプーンが使えず、トイレの水が流せなくなる。
次第に落ち着きのない情動発作がみられ、言葉が出ず、会話が困難に。

3年前には言葉が全く出ず、会話不能。意思疎通が困難となる。
時に不穏状態になる。

2年前に、神経内科専門医の外来を受診。
失語症(運動性)、左右失認、肢節運動失行、四肢の筋強剛・巧緻運動障害、
が確認されていた。

1年前から、両側の下肢がつる、痛いという訴えが増える。
日常的に介護拒否や暴力的な脱抑制行動がある状態に至っている。

(当院受診時)
待合室で不穏が強く落ち着きがなく、座っていられず。
こちらの質問した言葉をそのまま繰り返す、オウム返し(反響言語)
左右から視覚刺激





























新横浜フォレストクリニック
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by shinyokohama-fc | 2019-01-05 12:43 | 医療
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