認知症治療研究会(第1回)

「認知症治療研究会・第1回」が東京・品川グランドセントラルタワーのTHE GRAND HALLで行われました。
この研究会は医者だけでなく介護職・ケアマネなども含めて幅広く認知症に関わる医療関係者が全国から参加したものと思われます。午前10時から始まって17時まで、昼もランチョンセミナーでひたすら講演会の連続だったので疲れました。講演の内容のいくつかは大変意義が深いものもありましたが、残念な事に各講演の間に質問の時間がほとんどなかったのが不満でした。結局1日通してほとんど誰も質問することなく終わったのが残念です。
こういう研究会や学会は質問や討議の時間が十分設けられるべきであり、次回から他職種の演者によるパネルディスカッションなどもあったほうがいいでしょう。聴衆と演者の討論が活発にならないとダメだと思いました。
講演会の中では一番ラストの「リバスチグミンの上手な使用法」という誠弘会池袋病院(埼玉県川越市)の平川亘先生の講演が非常にインパクトが強かったです。この薬を日本でトップクラスで使用している医療機関らしく、アルツハイマー認知症に限定せず、ありとあらゆる使い方をしているのにまず驚かされました。薬の用量や用途を自由にした発想でやれば、ここまで薬というのは威力を発揮するものなのかと感心させられました。実際どういう使い方をしているのかの内容については詳しくはここでは語れませんが、常識を覆すような使い方を次々と紹介していて、動画付きで発表していたので、インパクトが大変強いもので、また圧倒的な使用症例数を基盤とした統計は説得力のあるのものでした。わかった事としてはこの薬はとてつもなく色々な用途で使える薬だという事です。
この研究会、来年3月の第2回はパシフィコ横浜で1000人の会場で行われる予定だそうです。次回は小生も「神経学的診察」というテーマで講演を拝命しています。家族やケアマネなど誰でも目で見てわかりやすく、見つけやすい特徴的な所見を動画を満載した内容にしたいと思います。「大病院の専門外来では、同伴者の話も聞いてくれず、患者の診察もほとんどなく検査結果を画面でみているだけで満足度が低い」という証言は当クリニックを受診される同伴家族から少なからず聞かれます。大病院・専門外来への過度の患者集中という実態が外来を飽和させて診療の質を低下させているのではないかと懸念されます。これから高齢化が急速に進む中で認知症や動作歩行障害などの加齢変性性脳疾患というのは大病院の専門外来ではなくて、全国どこでも診療所で診れるようにするのが理想です。
今回の研究会はそのための第一歩だったはずです。次回からはもっと闊達な討議ができる研究会にしてほしいです。


新横浜フォレストクリニック
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by shinyokohama-fc | 2015-03-02 17:49 | 治療
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